自然農法とは、自然の循環を最大限活かし農作物を栽培する方法です。
自然農法にも様々な方法がありますが、基本になるのはこの3つの考え方です。
- 耕さない
- 草を抜かない
- 持ち出さず持ち込まない
1. 耕さない
通常の農法では、まず耕し、肥料を施すところからスタートします。
しかし自然農法では耕すことをしません。
ですので化石燃料を使用するトラクターは使いません。
耕さないとどうなるか?
耕さないことで畑には多くの種類の草が生え、
地中深くにその根を伸ばします。
草や根には多くの生物が生息します。
根や生物は土を耕し、
土中に有機物をもたらしてくれます。
枯れ落ちた草は畑に積もり保温・保湿し、
微生物の働きを活発にしてくれます。
『里山の木立の土』
それをイメージしていただくとご理解いただけるかもしれません。
自然に堆積した草や葉で覆われた土は耕さずともフカフカとしています。
地表面はほのかに温かく優しい土の香りがします。
石油を使い耕し、わざわざ腐葉土を入れることはせず、
自然の循環を利用することで耕さずにそのような環境を作ります。
2. 草を抜かない
「耕さない」の中であったように、
草やその根があることで畑の中で生命の循環が生まれます。
草を抜くと、畑の土はカラカラに乾いてしまいます。
微生物たちの生息地もなくなり、
野菜の栄養分である有機物の供給もストップします。
自然農法では草を根元から刈ります。
刈り取った草はビニールマルチの替わりに畑に敷き
保水や保温の役割を果たします。
そしていずれ土に還っていきます。
土中に残された根は、
生物の住み家としてまた空気や水の通り道として存在し
有機物の供給の場として活躍します。
そしてこちらも土へと還っていきます。
それぞれの草にはそれぞれの特徴があり
畑の状態を見る目安にもなります。
雑草と呼ばれる草は自然農法の考え方にはありません。
虫や草の命すらも大事に使わせてもらい、
循環させていくのが自然農法です。
3. 持ち出さず・持ち込まず
通常農法では畑から持ち出し邪魔者扱いの草も使用します。
焼いて分解を早めることもしません。
草も大切な資材。
それを使用することで自然の流れの中で
野菜に必要な養分が供給されます。
ですので、化学肥料はもちろん、
有機肥料も大量に持ち込み使用することはありません。
土づくりの進んでいない場所や
野菜によって栄養を多く必要とするものには
米ぬか・なたね油の搾りかす・発酵させた鶏糞などの
有機質肥料を少量使用します。
収穫し損ねた野菜くずや残さ、家庭で出た生ごみも
畑に還すようにしています。
あくまでも、そこに存在しえるものを畑に還すイメージです。
農薬も使用しません。
自然の循環ができてくると、虫は虫や動物が食べてくれます。
時に多くの虫が発生した際は手でつぶしたりもします。
それでもいつの間にかバランスがとれて
大量にひと種類の虫が発生することもなくなってきます。
なによりも自然が創り出した土は
肥料には含まれない複数種類の微量栄養素を含んでおり
強い野菜が育ちます。
結果的に絶滅するほど虫に食べられることもなくなってきます。
野菜の種も育ったものから収穫していきますので
種自体の持ち込みもなくなってきます。
草も虫も畑にあるもの全てを循環させ、
無駄に取り除いたり投入したりせず
自然の力を最大限活用し
安心安全な野菜を育てるのが自然農法です。
はじめまして!
ブログランキングから
訪問させてもらいました!
自然農法について
すごく勉強になります!
また訪問させて下さい!
よろしくお願いします!
>まさみさん
はじめまして!
私も勉強中です(*^_^*)
またお越しください♪
自然農法の下記3原則ですが、
1.耕さない
2.草を抜かない
3.持ち出さず持ち込まない
本当にこれを実践なされているのでしょうか。
そうだとしたら、本当に尊敬してしまいます。
何故なtら私の菜園ではそれが難しいと感じているからです。
>チャッピーさん
ここに書いている通り実践しています。
ある意味難しく、ある意味簡単だと思いながら続けています。
慣行農法や管理された有機農法と比べると
出来る野菜の大きさは小さく、形はいびつなものが多いです。
育つスピードは遅いですし収穫できないことも多々あります。
立派な均一な野菜を栽培しようとすると難しいと思います。
「出来たものを出来たなりに頂戴する」というのが考え方のベースです。
畑の水分量や日当たりを見極めながら作付していきますが、
ちょうど的を得たところにタネおろしできた時はかなり満足のいく収穫ができることもありますよ。
「立派な野菜を育てる」ではなく、
そこにある自然を最大限活用して「できるものを作る」が目標なので
変な形の野菜でもそれはそれで正解。
そういう意味では簡単であるとも思っています。